外資系転職

外資系企業のメリット・デメリット16選|外資で7年働いた実体験

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この記事を書くぼくは日系企業から外資へ転職し、7年以上外資で働いています。

執筆者プロフィール

外資系企業で働くには大きなメリットがあり、合う人なら日本企業から転職すれば恩恵を受けられます。ただデメリットもあるので、あなたの価値観や志向に外資が合っているのかを見極める必要があります。

この記事では、実体験に基づく外資系企業で働くメリット9つとデメリット7つの具体例を挙げながら解説します。

記事を読み終えると、外資系企業で働くメリットとデメリットを理解でき、外資への転職に失敗しないようになりますよ

はじめての外資系転職を成功させる方法全9ステップ【外資社員が教える】」では、はじめての外資転職のロードマップやおすすめの転職エージェント3選も公開しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

あわせて読みたいはじめての外資系転職を成功させる方法全9ステップ【外資社員が教える】

外資系企業とは日本にある外国資本の会社

外資系企業とは、外国投資家の投資によって成り立っている会社です。

外資系企業の3つの種類

  1. 外国企業が日本で設立した会社
  2. 外国企業と日本企業が共同で出資して設立した会社
  3. 外国企業によって買収された日本の会社

1番多いのは海外に本社をもつ企業が日本で子会社を設立した場合で、『日本の子会社』がいわゆる外資系企業です。

以下の記事で「外資系企業とはなにか」についてさらに深掘りして解説しているので、ぜひご覧ください。

外資系企業とは?外資とは〜活躍できる人の特徴までわかりやすく解説

外資系企業で働く9つのメリット

まずは、ぼく自身が日本企業から外資系企業に転職し、7年以上働いて感じる「外資系企業のメリット」を9つ紹介します。

1.実力次第で年収を上げられる

個人的に1番大きなメリットと考えるのが、外資系企業では実力次第でガツンッと年収を上げられる点。

なぜ高い年収を狙えるのかというと、日本の会社よりも年齢にかかわらず実力次第で昇格・昇進できるからです。基本的に昇格すれば等級も上がり、どこの会社でも数%以上は基本給が上がりますよね。

たつの
想像してみてください。

どちらが年収を上げられると思いますか?年功序列でなかなか上のポジションにつく機会のない日本の会社と、一方で実力があれば若くても昇格・昇進できる外資系企業。

年齢の割に年収が高くなるのは外資だとかんたんに想像できるかと!

年功序列 vs 実力主義の構図

厚生労働省の令和4年賃金構造基本統計調査によると、賃金調査対象の課長クラスの平均年齢が男性が48.8歳、女性が49.2歳です。

たつの
そんなに働いてようやく課長級の役職かよ・・・って感じですよね。

一方の外資はというと、課長、いわゆるマネージャーには30代前半から、そして部長職にも早くて30代でつく人もいます。

  • 課長クラスになる年齢
    30歳前半〜
  • 部長クラスになる年齢
    30〜50歳くらい

このように実力主義がゆえに、若くして同年代の年収相場より高い年収を狙えるのが外資系企業です。

2.昇格のチャンスが多い

外資系企業は転職で人の出入りが多く、昇格するチャンスが多いのが特徴です。

外資では中途入社の社員の割合が多く、成長志向の人は常に社外の転職のチャンスを伺っています。

たつの
具体的にどんなときに昇格のチャンスがめぐってくるのか、大きく2つのパターンについて紹介します。

①上の役職の人の転職によるもの

人の転職によって昇格のチャンスが生まれる

数年で会社をやめて他の会社に転職する人は外資では少なくありません。

たつの
実際にぼくの周りでも数年で会社を辞めていく人は多いです。ぼくもそのひとり...(笑)

そうなると、辞めた人のポジションが空き、採用募集が社内外でおこなわれます。外資の組織はかなり流動的で、1, 2年でどこかしらのポジションが空きます。

なので、根気強く「あのポジション空いたら狙いにいこう」と考えて準備しておくと、意外とすぐに昇格・昇進のチャンスをつかめます

②組織変更によるもの

組織変更によって昇格のチャンスが生まれる

海外本社で大規模な組織変更がおこなわれることによって、日本の部門も影響を受けて新しいポジションが作られることがあります。

この組織変更においても、「①上の役職の人の転職によるもの」と同様に、社内外で採用募集がかけられるので、希望する場合はその採用募集に応募する流れです。

繰り返しにはなりますが、外資では社内でも昇格できる準備をしておけば、定期的にやってくるチャンスをつかむことによって昇格・昇進が狙えます。

3.経験を積みやすい

外資では経験を積みやすいのもメリットです。

経験をつみやすい2つの理由

  • 昇格によるキャリアアップのチャンスがあるから
  • 成長段階の会社であればビジネスの拡大と人員の増加に伴い、役職に就く人の数やプロジェクトが増えるから

たつの
実際にぼくはチャンスを求めて成長段階の会社に転職でき、短期間に想像していたより多くの経験を積むことができました。

このように、外資には個人の特性や技量次第で、若手でも経験を積みやすい環境があり、「どんどんキャリアップしたい人」「成長意欲のある人」には大きなメリットです。

4.海外の人と一緒に働ける

海外の本社・支社の社員と一緒に仕事ができるのは、外資で働く醍醐味です。

たつの
ぼく自身も欧米に限らず、南米、アジア、オセアニア、アフリカの人とテレビ会議で話したり、海外出張のときには直接会って話して、異文化交流を存分に楽しみました。

国が変われば、その土地の文化や人の価値観、考え方は異なります。そういったことも肌で感じながら仕事ができたのも、こうして外資系企業に転職したからです。

外資に転職していなかったら、今みたいに他国の文化や人の考えに興味をもち、理解しようとはこれっぽっちも考えなかったと断言できます。

日本にいながら、「海外の人と一緒に働きたい」「いろんな国の文化や考えに触れてみたい」という人には外資は相性がいいですよ。

5.英語に触れる機会が増える

外資系企業では英語に触れる機会は確実に増えます。英語の学習チャンスが増え、学習のモチベーションを維持することにつながります

英語を使うシチュエーション

  • 海外本社から英語の全社メール
  • 海外の担当者とのメールやリモート会議
  • 海外出張
  • 研修資料などの英語の社内資料

たつの
以前日系企業にいたとき、英語を学びたくてもその会社で英語を使う機会はなく、英語を学ぶ気力が全く沸きませんでした。

「少しでも英語を使う機会を増やしたい」「入社してからでも英語を学んでスキルアップしたい」という人にとっては、英語に触れる機会が増えることで語学学習にも熱が入りますよ。

6.働き方の自由度が高い

外資系企業では働き方の柔軟性が高い傾向があります。具体的には以下の制度を導入している企業が多く、働きやすい環境が整っています。

働きやすさをサポートする制度

  • コアタイムなしフレックス制度
  • リモートワーク
  • 病気休暇
  • 介護休暇

特にコアタイムという「日中の働いていないといけない決められた時間」がないフレックス制度が導入されている企業では、自分で自由に働く時間を決めて働けます

たとえば、急に子供が体調を崩して、昼過ぎに保育園に迎えに行かないといけないといった場合でも、コアタイムがないので、一旦外出し、働けなかった時間はその日の夜や別の日に勤務することが可能に。

たつの
フレックスの他にも、病気休暇や介護休暇といった休暇を年次有給休暇とは別に用意している企業も多く、自分だけでなく家族の看護のためにも休暇を取れると、働きやすさは格段にアップしますよ。

そのほかにも外資での働き方は以下の記事でまとめているので、 ぜひチェックしてくださいね。

外資系企業の働き方とは?4つの視点で解説

7.社内公募制度でキャリアチェンジができる

外資系企業では、社員が自由にキャリアを選択できる機会があることが多いです。社内公募制度は、日本国内のポジションだけでなく、海外本社・支社の採用募集に対しても応募ができる制度です。

たつの
国内外で興味のあるポジションがあれば、自由に応募することができますし、部署をまたいだキャリアも実現可能です。

会社ごとに応募条件や自由に応募できるかにはルールがあります。

たとえば、営業をやっていてマーケティングに興味があれば、ポジションさえ空いていれば応募することができ、受かればキャリアチェンジできます。

現職応募先ポジション
営業マーケティング
営業商品開発
社内公募によるキャリアチェンジの例

「幅広い業務を経験して、キャリアを広げたい!」という人には、この社内公募制度がある外資で働くことはメリットです。

8.同僚との距離感が近すぎない

よく「ドライ」とか「さっぱりした」関係と言われたりしますが、外資では同僚との距離感が近すぎずちょうどいいです。日本企業の上司や同僚との近い距離感が苦手な人は外資はおすすめですよ。

外資でこのような距離感となる明確な理由はわかりません。ただ個人的に考察しているのは、

  • 外資は中途採用で入社する人が多い
  • 伝統的な日本企業ほど社員同士の仲間意識や会社への帰属意識が強くない
  • 必要以上に同僚に興味をもたない

伝統的な日本企業では、いわゆる「生え抜き」と言われる新卒からいる先輩社員や管理職層が比較的多く、会社への帰属意識や他の社員との仲間意識が強い印象です。よって、飲みニケーションが多く、仕事上での距離感も近くなりがちです。

一方の外資では中途入社の社員が多いので、日本企業と同じような傾向はありません。

たつの
この個人的な考察はけっこう的を得ていると思います。ぼくは近い距離感が苦手なので、もう日本企業には戻れません(笑)

9.世界的に知名度の高い会社で働ける

世界的知名度の企業で働けるメリットを示すイラスト

「ネームバリューのある会社で働きたい!」と考える人も多いのではないでしょうか。世界的知名度を誇る外資系企業で働けるのは魅力的です。

たつの
気持ちはよくわかります。周りから「〇〇で働いてるの!?」って言われると、なんか気持ちいいですもんね。

外資は世界的に著名な企業が多く、ネームバリューを大切にしたい人にとっては、経歴として箔がつくだけでなく、やりがいややる気にもつながります。

フォーチュン世界500企業ランキング(2023年)では、なんと136社の米国企業が名を連ねました。ちなみに日本企業は41社です。

知名度の高い外資系企業

  • グーグル
  • アマゾン
  • マイクロソフト
  • P&G
  • マッキンゼー&カンパニー
  • ファイザー

このように、世界的な知名度と影響力を持つグローバル企業で働けることは、外資系企業の大きな魅力です。

外資系企業で働く7つのデメリット

一方、外資で働いて感じたデメリットは7つです。

たつの
忖度なしです!順にみていきましょう!

1.実力がないと年収アップは見込めない

外資系企業で年収アップが見込めない理由

外資では実力を評価してもらえないと昇格できないので、年収アップはありません。よく誤解がありますが、「外資系企業=高い給料がもらえる会社」ではないのです。

外資はあくまでも、自分自身の努力と成果次第によって、高い年収をつかみ取ることができるんです。

コメント)ぼくも外資に転職してからは、少しでも早く昇格したくて、周りよりよい成果をだそうと必死でした。結果的にはうまく評価をしてもらえ、年収は倍になりました。

では、成果をあげてそれを正しく評価してもらうには、どうすればいいのでしょうか。ポイントは大きく2つです。

成果を評価してもらうポイント

  1. 外資系企業の人事制度をよく理解する
  2. 自分がなにをできるかアピールをする

外資系企業の人事制度をよく理解する

まずは人事評価制度をよく理解しましょう。評価制度を理解することで、どのように行動し、アピールをすれば評価されるかわかるためです。

たとえば、行動の過程をまったく評価しない人事制度であれば、仮にどれだけ工夫して行動したかを期末評価時にアピールしても、肝心の目標値を下回っていれば成績は5段階評価中3未満です。

成果を適切に評価してもらうためには、人事制度を理解したうえで、どう行動して成果を残すべきかを常に念頭において業務と向き合うことが大切です。

ちなみに、360度評価といって、仕事でかかわった同僚から評価される人の働き方についてフィードバックをもらい、評価に含めている企業もあります。

人事評価の方法はコーポレートサイトの採用情報のなかで公表している企業もあるので、気になればチェックしてみてください。

自分がなにをできるかアピールをする

適切に評価してもらうためには、「あなたには何ができるか」を上司に知ってもらうことも大切です。

想像してみてください。全く素性がわからない部下とどんな人かよくわかってる部下が同じ成果を残したときに、もしあなたが上司ならどちらの人を適切に評価できそうですか?

たつの
誰もが後者を選ぶと思います。

周りの人はあなたにどんなスキルや特性などがあるのか、入社後であればなおさら全くわかりません。あなたのことを知らないうちは、適切に評価してもらえないこともあることは肝に銘じておいてください。

アピールで周りに伝えることの例

  • 語学力のレベル(ディスカッションできるレベル以上)
  • 価値観や考え方
  • 特性や強み

要するに、あなたが何者かを周知できれば、評価をしてもらいやすくあとは成果を残すだけです。

アピールの具体例

  • 会議で毎回自分の意見を伝える
  • 海外本社の社員が日本に来てプレゼンをしたときに英語で質問する
  • アピールしたい人に自分の意見を伝えたうえで相手の意見も聞いてみる

発言するときは緊張感をもちましょう!なぜなら、発言内容が的を得ていないと逆効果で「できないヤツ」のレッテルを貼られるためです。

たつの
周りに意識的にアピールしつつ、期待される成果を残すことに専念しましょう。

2.異文化理解が求められる

外資系企業で求められる異文化理解の例

外資系企業では、さまざまな国籍の異なる文化をもつ社員との円滑なコミュニケーションが求められます。異文化に対する理解力と柔軟性が必要不可欠です。

たつの
エリン・メイヤー著「異文化理解力」のなかで紹介されている異文化の例をいくつか紹介します。

エリン・メイヤー著異文化理解力の「コミュニケーション」の各国分布
エリン・メイヤー著「異文化理解力」|「コミュニケーション」の各国分布
エリン・メイヤー著異文化理解力の「リード」の各国分布
エリン・メイヤー著「異文化理解力」|「リード」の各国分布

このように、外資には多様な文化的背景をもつ社員とコミュニケーションが必要です。相手の文化を理解し尊重する姿勢が問われ、柔軟性のある対応が求められますよ。

たつの
ぼくも相手国の文化を尊重してコミュニケーションをとる際に参考にしていました。

グローバル人材には不可欠な資質ですが、「他の国の文化には興味がないな...」と感じる人にはデメリットになり得ます。

3.業務が細分化されている

外資系企業と日系企業の職務範囲の違いを示すイラスト

外資では職務範囲が限定され、業務が細分化されている傾向があります。つまり、思うような業務ができない可能性があります。

考えられる理由は2つあります。

  • 外資はジョブ型雇用でそもそも職務範囲が明確になっている
  • 職種ごとの職務範囲をしぼった方が浅く広くやるより効率的

たとえば、A社では職務範囲①と②を担当している人(職種)がそれぞれいるけど、B社では職務①と②を一人が担当している、といった具合です。

たつの
ぼくの会社は限られた人員で仕事を回すため、効率性を重視して業務が細分化されている印象です。

繰り返しになりますが、外資では業務の範囲が細分化されているケースがあります。よって、「幅広く経験したい!」という志向の人にとってはデメリットになります。

求人情報のなかに「職務内容」があるので、ミスマッチを防ぐために、必ず「どこまでの範囲を任されるのか」を入社の前にクリアにしておくのをおすすめします。

4.福利厚生は手厚くない

一般的に外資の福利厚生は日系企業ほど手厚くはありません

日本の大手企業では8〜9割の住宅費を会社が補助し、社員の負担はたった1〜2割、というところも少なくないですよね。

一方の外資はというと、住宅補助でそこまで出している会社はレアケースで、独自の調査では住宅手当または社宅制度がある外資は65社中13社でした。

外資系企業と日系企業の住宅手当と社宅制度を導入している会社の割合

まとめると、外資の福利厚生は日系ほど手厚くはないのが実情です。言い方を変えると、「トップの日本企業の福利厚生が手厚すぎる」です。外資の福利厚生が何もないわけでは決してありません。

たつの
フレックス制度や自己啓発費の補助など、働きやすい環境を整える工夫がされているのは外資のよいです。

外資系企業の福利厚生については、本記事ではすべて解説できないので、くわしくは以下の記事をチェックしてみてください。

外資系企業の福利厚生は悪い?6つの視点で徹底解説

5.海外出向のチャンスはない

一見、外資は海外に本社や支社があって、海外に駐在できるチャンスは多いように思われるかもしれませんが、海外に長期駐在するチャンスは外資には基本ありません。

外資系企業の監督機能は海外本社にあるから

なぜかというと、外資では海外本社が日本含むその他の国の支社を監督する立場で、日本から本社や海外社に出向くことが少ないから。

外資系企業では海外本社が日本支社を監督する機能があることを示すイラスト

一方の日系企業は海外支社を監督する位置付けで現地へ日本人を送るケースが多く、それがいわゆる駐在です。

あなたもテレビで、「とある国でのビジネスの成功を期待され、日系企業のホープが現地で悪戦苦闘しながらも事業を成功させる」みたいなドキュメンタリー番組を見たことありませんか?

イメージはそんな感じで、外資の場合は本社は海外にあるので、日本のオフィスに本社の人間が出向してくることはあります。一方で日本から海外に出向して、会社からお金をもらいながら駐在することは基本的にはありません。

ただし、1-2年単位の海外駐在はなくとも、プロジェクトの一環で数週間〜数ヶ月の間、海外の本社あるいは支社に出張して勤務することは外資でもあります。

そのため、あなたが「次の会社で一定期間海外駐在したい!」と強い気持ちがあるなら、外資への転職はデメリットとなります。駐在したいなら、グローバル日系企業への転職を検討した方がいいですよ。

海外本社や支社に転籍する人はいる

実は海外本社や支社に転籍する、つまり、日本の会社を辞めて完全に海外の本社あるいは支社の所属になることは可能です。

外資系企業で本社への転籍が可能であることを示すイラスト

自分の語学力と能力に自信があり、ポジションの要件に合致すれば、外資では社内公募制度で国内の職種・ポジションだけでなく、海外のポジションに応募できます。

たつの
ぼくの知り合いも外資で海外本社へ移った人が実際に数人います。

なので「海外に行ったっきりでもいい」「むしろ行ったっきりがいい」という人にとっては、外資で現地就職を目指すのもありです。

6.変化が多い

外資系企業で変化が多いことを示すイラスト

毎年のように海外本社の部門の組織変更が発生して日本も影響を受けたり、社内の規則がちょくちょく変わったり、と何かと社内の変化が多いです。

変化を好まず、決まっている手順などに沿って仕事をしたいタイプの人にとっては、あまり居心地がよくありません。

たつの
また、大きな組織変更が発生したときには、今まであったポジションがなくなるということも珍しくないです。

そうなると、そのポジションにいた人は同じ部署内の別のポジションに移るか、部署をチェンジするかになります。でも、やりたいことがなければ他の会社に転職せざるを得なくなるかもしれません。

メリットの「5.昇格の チャンスが多い」ですでにご紹介したように、新しくポジションが新設されたときには結果的に昇格できるかもしれないので、必ずしも悪いことばかりではないですね。

たつの
「変化が多い=チャンスが多い」ととらえると、むしろ居心地が良くなりますよ。

7.朝晩に海外との会議がある

外資では早朝や夜遅い時間帯に海外との会議は日常茶飯事です。

全世界各地にいる社員が参加できる時間帯にミーティングを組むので、時差の都合上どうしても日本では早朝や夜の普段仕事をしない時間帯になることがほとんど。

海外との会議の開始時間の例

  • アメリカとのミーティング
    基本は日本が朝、アメリカ現地が夜の開催が多い
  • ヨーロッパとのミーティング
    時差は9時間前後のため、日本の夕方、ヨーロッパの朝が基本
  • 欧米日同時開催
    日本の22時頃、ヨーロッパが午後、アメリカが朝が基本

ミーティングが通常の労働時間外にあるので、日中にいつも通り仕事するとその日は残業することになってしまいます。

たつの
そのため、早朝や夜にミーティングがある日は、日中の業務を早めに切り上げ、その分ミーティングの参加時間に当てるようにしています。

このように外資では時差の都合上、早朝や夜遅い時間の海外とのミーティングに参加するため、家庭でのスケジュール調整が必要となるケースがあります。

外資系企業に向いている人の7つの特徴

外資が向いているか診断するためのチェックリスト

外資系企業に向いている人の特徴は7つです。

外資に向いてる人の特徴7選

  1. 上昇志向がある
  2. 英語力を高める意志がある
  3. 自ら行動に移せる
  4. アピールできる
  5. 積極的に自分の意見を発言できる
  6. 変化を楽しめる
  7. 同僚の出世をやる気に変えられる

たつの
そのうち外資に転職するのに最低限必要なのは2つだけです。

最低限その2つさえあれば、外資で働くうえで困りません。またはじめから外資に向いている特性を7つもそう都合良くもっている人はいません!

繰り返しますが、大切なのは「上昇志向がある」「英語が得意」もしくは英語が得意でなければ少なくとも「英語力を高める意志がある」ことですよ。

あなたが外資に向いているかチェックするときの参考にしてくださいね。

本記事のなかではすべてをお伝えできません。外資に向いている人の特徴については、以下の記事で徹底解説しているのでご覧ください。

外資系企業に向いてる人の特徴7選【向いているか診断チャート付】

外資で働いてわかった!外資系企業で有利になるスキル6選

「外資で働くメリットはわかったけど、どんなスキルがあると外資で有利に働くの?」

たつの
もちろん、有利に働くスキルはあります。

そこで、ぼくが7年以上外資で働いてわかった、身につけていると外資で周りと差をつけられるスキルを厳選して6つ紹介します。

1.語学力

説明不要かもしれませんが、外資では英語をはじめとする語学力ができれば、活躍の幅は一気に広がります。

日本貿易振興機構(ジェトロ)の2022年度外資系企業ビジネス実態アンケートによると、外資系企業が人材確保が困難な理由として1番多かったのが「英語をはじめとした外国語能力やコミュニケーション能力等のスキル不足」54.9%でした(n=581)。

つまり、英語で協議や交渉を難なくできるレベルであれば、中途採用市場での価値は高くなります

英語が話せても、肝心の仕事のできがイマイチであればそもそも評価されないので、語学力はあくまでも「おまけ」と考えておきましょう。

高い英語力があれば外資での活躍の幅が広がるため、磨いておいて損はないですよ。

外資系への転職にTOEICは必須?各業界の英語力の目安を徹底調査

2.アピール力

以下の点で外資でアピールができれば有利に働きます。「アピール=あなたの強みや特性を周りに理解してもらう」ととらえるとわかりやすいです。

アピールできるメリット

  • 適切に実力と成果を評価してもらえる
  • 大切な仕事を上司やチームなどから任せてもらえる
  • 昇格のチャンスをつかめる

一例をあげると、ぼくは英語を話せるアピールをしてから、上司に海外本社とのプロジェクトのメンバーに抜擢してもらい、その後も昇格のチャンスを得ることができました。

実際にやったことは、英語を話せることを上司や同僚に示すため、海外の社員が日本のオフィスに来たときにオーディエンスの前で毎回欠かさず英語で質問したことです。

たつの
たったこれだけ。でもその威力はバツグンです。

アピールができチャンスをつかめれば、短期間で経験を積むことも可能です。それだけ、「周りにあなたのことを理解してもらう」スキルはもってるだけで有利になりますよ。

3.論理的思考

論理的な思考プロセスは外資で働くには欠かせません。

その理由は「結論→理由」の順で話すと相手に理解してもらいやすいためです。ビジネス英語では相手に意図を理解してもらうために、「結論+根拠」をセットにして話すのが多用されます。

英語で会話していると、「(結論は)〜。それは〜だから(理由)」と話すのが通例であり文化です。

そのため、「結論ファースト→理由」という論理的思考プロセスがあると、スムーズに海外社員とコミュニケーションがとれます。

英語でコミュニケーションをとっていると自然と身につくので、外資に入ってから身につけることで問題ありません。

4.グローバルマインドセット

外資では異文化に対する理解力・寛容性が不可欠です。

同じオフィスに海外国籍の社員が多くいるわけではないですが、リモートでさまざまな価値観をもつ世界の社員と協働することが求められます

そのため、自分がいる日本が世界の中心と考えるのではなく、海外に目を向けて、いろいろな国の社員と円滑に協業できるグローバルマインドセットが必要です。

5.課題特定&課題解決力

外資は自立して仕事ができる人材を必要としています。なぜなら、上司の指示を待って行動する文化はないからです。常に自分で考えて行動することが求められます。

たとえば、成果を達成するための課題を発見し、創造的にアプローチして解決に導ける人。このような人は目標を超え、期待を上回る成果を残せます。

たつの
このように外資では、自分で課題を特定し解決まで行動できる人は周りと差をつけられます。

6.リーダーシップ

外資は自分で考えて行動することが当たり前がゆえ、プロジェクトやチームをまとめるリーダーシップ能力が重要なスキルとして評価されます。

特に海外メンバーと一緒に進めるプロジェクトにおいて、メンバーを巻き込みプロジェクトを前に進める推進力を示れば、グローバルに活躍できるリーダーとして重宝されます。

海外との協働ではリーダーシップだけでなく、語学力やメンバーとの関係性を構築するためのコミュニケーション力も要求され、総合的なスキルが必要で難易度は高めです。

その分、周囲をリードする力を上司や同僚から認めてもらえれば、周りからの信頼を得られます。そして昇格・昇進のチャンスもつかめますよ。

英語を話せなくても外資へ転職できる

「英語が話せないけど外資系企業に転職できる?」

よくこのような質問をもらいますが、結論としては英語を話せなくても外資に転職できます。その理由は必ずしも英語を日常的に使わない職種もあるからです。

もう少し外資での仕事をイメージできるように、英語を使うシチュエーションとその頻度について掘り下げていきます。

具体的にどれくらいのTOEICの点数があれば外資転職に有利になるのかや英語ができなくても外資転職を実現する方法については、以下の記事を参考にしてくださいね。

外資系への転職にTOEICは必須?各業界の英語力の目安を徹底調査

英語ができないけど外資系企業へ転職する方法【英語に自信ない人必見】

英語を使うシチュエーション

以下は外資で英語を使うシチュエーションです。

外資で英語を使うシチュエーション

  • 英語の手順書を読むとき
  • 海外社員とのメールやテレビ会議
  • 社内にいる外国籍の社員とのコミュニケーション
  • 海外の上司との1 on 1
  • 全社共通のトレーニング

海外本社と共通の手順書やその他社内資料は英語のため、日常的に英語に触れます。自分で英語を読んで理解することが必要です。そのほか、海外社員とのメールやミーティングがメインです。

このように、海外とのミーティングがあれば、英語の4技能すべてが求められます。特に仕事の方向性を決めるミーティングで発言し、協議できる力は重要です。

英語の4技能

  • 読む:リーディング
  • 書く:ライティング
  • 聞く:リスニング
  • 話す:スピーキング

英語を使う頻度

英語を使う頻度がどれくらいかというと、以下のような感じです。

外資で英語を使う頻度の例

  • 海外社員とのメールのやりとり
    毎日
  • 海外社員とのミーティング
    週1〜3回
  • 英語の手順書レビュー
    必要なタイミングで都度
  • 全社共通のトレーニング
    月2〜3回

メールであれば毎日英語の読み書きが必要ですし、ミーティングは週多いと3回くらいは海外とミーティングがあります。

外資系企業への転職で失敗しないための9つのポイント

あなたが本記事で紹介した『外資系企業で働くメリット』に魅力を感じていて、『外資系企業に向いている人の特徴』に当てはまっていれば、あとは外資への転職で失敗しないためのポイントを押さえるだけです。

外資転職を成功させるための全9ステップ

外資への転職までにはいくつか注意点が存在し、うまく乗り切れるかで転職が成功するかが決まります

以下の記事を読めば、 はじめて外資系企業へ転職するための方法を全9ステップで学べ、 外資転職の成功確率をグッと上げることができるので、チェックしてみてくださいね。

はじめての外資系転職を成功させる方法全9ステップ【外資社員が教える】

外資への転職はメリットの恩恵を受けられるかを考えよう

以上、外資系企業で働くメリットについて解説しました。

外資と相性がよければ、上記のメリットの恩恵を最大限受けられます。外資への転職を検討する際には、今あなたが置かれている状況を振り返り、外資との相性を考えてみましょう!

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関連記事外資系転職に強いおすすめ転職エージェント11選【外資社員が徹底解説】

  • この記事を書いた人

たつの

外資系企業で部下なしマネージャー|外資での勤務経験は7年以上。純ジャパ、海外留学・在住経験なし、初めての海外旅行は25歳。英語が全くできない状態から独学で学習を重ね、ビジネス英語を習得。その英語力を活かし、グローバルな環境で活動中。これまで利用した転職サイト・エージェントは20社以上。FP2級。外資転職に関するご相談はお問い合わせフォームへ

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