結論、外資系企業であっても、日本にある会社である以上、日本の法律に従って各社が少なくとも60歳以上に定年を設定しています。
本記事からわかること
- 外資系企業にも定年はある
- 外資系企業で定年まで働きたいと思ったときに注意すべきこと
- 今後の日本の定年の動向
この記事では、外資の定年事情について、日本のデータを交えながらくわしく解説します。
記事を読み終えると、現在の外資系企業の定年の状況だけでなく、今後の定年の動向も知ることができます。
「はじめての外資系転職を成功させる方法全9ステップ【外資社員が教える】」では、はじめての外資転職のロードマップやおすすめの転職エージェント3選も公開しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
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目次
外資系企業にも定年はある
外資系企業も日本にある会社なので、日本の法律が適用され、日系企業と同様に外資系企業にも定年はあります。
次からは、日本の定年がどのようになっているか詳しくみていきましょう!
定年は会社によって異なる
2013年に改正された日本の高年齢者雇用安定法によって、定年は少なくとも60歳以上とする必要があります。
また、従業員の65歳までの雇用を確保する義務が事業主には課せられています。
そのため、すでに定年が65歳に設定されている企業もあれば、60歳を定年としていても、従業員が定年後も就業を望む場合は、65歳までは継続雇用ができる仕組みを持っている企業もあり、定年の設定は会社によって様々です。
はたして外資系企業で定年まで働けるのか
30代、40代、50代で外資系企業に転職し、定年まで働くことは可能です。
ただし、「次の外資系企業で定年まで働く」と決めきって転職するのは危険だと思います。
なぜなら、外資系企業では、会社の規模や業績によっては、日本から撤退し日本法人がなくなってしまったり、会社がなくならないにしてもあなたが配属された部署が日本でなくなるなんてリスクもゼロではないからです。
記憶に新しいのは2019年のファストファッションのフォーエバー21の日本撤退です
なので、定年まで働きたいと思っていても、「絶対に定年までこの会社に居られる」と安心せず、いざという時にいつでも転職ができるように準備しておくべきです。
新卒から定年まで働く人は多くはない
1つの外資系企業で新卒で入社してから定年まで働く人は決して多くはありません。ただし、一定数で新卒から長く1つの企業に在籍する人は外資系企業でも実際にいます。
日本の会社と異なり、外資系企業では実力主義の人事制度を設けている会社がほとんどです。
1つの会社で成果を上げて活躍している人であっても、さらにより良い報酬をもらうためだったり、より高いレベルのポジションを求めて転職を重ねる人が少なくありません。
また、新卒や転職で入社した会社が必ず自分に合うとも限りません。
残業が思っていたより多く、ワークライフバランスが保てなかったりして、より良い職場環境を求めて転職する人もいます。
外資系企業で定年まで働くときの注意点
定年まで外資系企業で働きたいと考える時に注意しておきたいのが、退職金制度の有無と退職金がある場合はその形態です。
外資系企業では、日本の企業で比較的導入されている退職一時金(退職時に一括で受け取れる退職金)がある企業は少なく、その代わりに企業型確定拠出年金という企業が掛金を捻出して従業員が資産運用する制度を導入している企業が比較的多いです。
もし、老後のために、退職金制度が充実している企業がいい!という希望がある場合は、転職の際には転職先の退職金制度はどういったものが用意されているのかを事前に確認されることをおすすめします。
外資系企業の退職金制度については、こちらの記事で詳しく解説してますので、ご覧ください。
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関連記事外資系企業の退職金があるか調べる3つの方法!老後に備える秘策とは
今後の日本の定年の動向
ここまで現在の日本の状況をみてきましたが、今後さらに日本の定年には動きがあります。
2025年4月から65歳までの雇用確保は義務
定年が60歳で65歳までの雇用機会の確保ができていない会社は、2025年4月までに65歳までの高年齢者の雇用確保のため、以下のうちいずれかの対応が必要です。
65歳までの定年引き上げ
60歳の定年を65歳へ引き上げる方法です。
65歳定年企業:18.4%
定年制の廃止
定年を廃止し、従業員本人が長く働ける仕組みです。
定年制廃止企業:2.7%
65歳までの継続雇用制度の導入
その名の通り、従業員本人の希望があれば、定年後も引き続き雇用する制度で、以下の2つに分かれます。
- 再雇用制度
定年に達したら一度退職し、企業と新たに労働契約を結ぶ制度
一度退職するため、役職が変わり給料が下がる
- 勤務延長制度
定年後、退職せずに雇用形態はそのままで雇用を延長する制度
退職しないため、役職や賃金は大きく変わらずに勤務が延長される
ちなみに、令和2年(2020年)高年齢者の雇用状況の調査(対象:全国の常時雇用する労働者が31人以上の企業164,151社)では、65歳までの雇用確保措置を導入している企業は99.9%までにも上っています。
70歳までの定年延長は努力義務
2021年4月1日にさらに高年齢者雇用安定法が改正され、65歳までの雇用を確保する義務だけでなく、さらに事業主は70歳までの就業機会を確保することに努めるよう義務化されました。
令和2年(2020年)高年齢者の雇用状況の調査によると、66歳以上が働ける制度のある企業は33.4%、70歳以上が働ける制度のある企業は31.5%で、前年よりも増加しています。
60歳以上の労働者の人数は年々増加しているので、高年齢者を雇用するための仕組みがさらに加速する可能性がありますので、今後の政府の動きに注目です。
転職先の定年を確認する方法
定年まで働こうと思った時の注意点もみてきましたが、それを踏まえて、次の転職先で定年まで働こうと思ったら、採用募集へ応募する前にその会社の定年が何歳までか確認しておくのが賢明です。
しかし、やっかいなのは会社の定年の情報は、ニュースにでもなっていない限り、基本的には会社HPにも掲載されません。つまり、ネット上で会社の定年の情報を入手するのは難しいです。
結論、公に公開されていない企業の人事情報ももっている転職エージェントに定年が何歳か確認するのがおすすめです。
外資系企業への転職におすすめのエージェントはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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関連記事外資系転職に強いおすすめ転職エージェント11選【外資社員が徹底解説】
外資系企業の定年:まとめ
以上、外資系企業の定年についてでした。
特に65歳以降の働き方については、今後は各社で動きがあるはずなので、定年前後の働き方を重視する場合は、世の中の動きにも注目が必要です。
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