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外資系企業の福利厚生は悪い?6つの視点で徹底解説

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たつの
ぼくも外資系企業への転職を考えたときに、外資の福利厚生が悪いのかどうか、はじめは心配でした。
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正直、一般的な大手日本企業と比較すると、外資系の福利厚生はやや劣ります

ただし、業界、会社次第では、「外資でもそんなに手厚いの!?」と思うようなところもあります。

なので、まずは外資系企業という大きな枠組みのなかで、福利厚生の状況を理解し、その上で志望の会社の福利厚生がどうなのかをチェックしていきましょう。

記事を読み終えると、外資系企業の福利厚生の傾向を理解することができますよ

はじめての外資系転職を成功させる方法全9ステップ【外資社員が教える】」では、はじめての外資転職のロードマップやおすすめの転職エージェント3選も公開しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

あわせて読みたいはじめての外資系転職を成功させる方法全9ステップ【外資社員が教える】

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外資系企業の福利厚生は悪くはない

福利厚生の一部で住宅手当など諸手当を用意している外資系企業は多くはなく、日本企業と比べると外資系企業の福利厚生は物足りなく感じる人が多いかもしれません。

しかし、十分な休暇制度や自己啓発支援があったり、カフェテリアプランという制度を用意している外資系企業もあるので、外資系企業の福利厚生は決して悪くはないです。

僕も外資系企業に入った当初は、「日系の企業みたいに住宅手当を多くもらえたらいいのに・・・」と正直思っていましたが、

今は「その手当の分給料を多くもらえるようになるには何をしたらいいか」ということを考えるようになり、マインドチェンジしてからは特に気にならなくなりました。

たつの
結論をお話ししたところで、さっそくいくつかの福利厚生について外資系企業の実際をみていきましょう。

この記事では、厚生労働省の就労条件総合調査や経団連の福利厚生費結果報告、独立行政法人労働政策研究・研修機構の企業における福利厚生施策の実態に関する調査のデータ、90の外資系企業のホームページから採用情報を独自に調査して得たデータを交えてご紹介します。

独立行政法人労働政策研究・研修機構の企業における福利厚生施策の実態に関する調査の従業員調査の中で、「特に必要性が高いもの」でトップ10に入っている福利厚生の内容を主にここでは取り上げたいと思います。

住宅手当・借り上げ社宅

有給休暇

退職金

自己啓発支援

カフェテリアプラン

外資系企業であるその他の福利厚生

住宅手当・借り上げ社宅は少ない

たつの
住宅手当(家賃補助)や借り上げ社宅を用意している外資系企業は少ないです。

独自に調査した外資系企業の採用情報から抽出したデータによると、ホームページの採用情報からデータが得られた65社のうち、13社の20%が住宅手当や借り上げ社宅を設けていました。

これと関連して、住宅ローン補助のある外資系企業もなかにはあります。

国内企業の住宅手当の支給状況

一方で、厚生労働省の令和2年就労条件総合調査 賃金制度によると、調査対象の企業全体で住宅手当の支給がある企業は約47.2%でした(調査回答企業数4,191社)。

これは企業の規模が大きいほど(従業員数が多いほど)、割合が大きい傾向にあります。

住宅手当と社宅を提供している外資系と日本企業の違いのグラフ

たつの
このことから、住宅手当や借り上げ社宅の支給のある外資系企業は、日本の企業より少ないことがわかります。

会社からの住宅関連費の支給は減少傾向

ちなみに、福利厚生としての住宅関連費用の傾向ですが、経団連の第64回福利厚生費結果報告によると、2000年度を境に、住宅関連費の支給費用は減少に転じ、抑制傾向が続いています。

たつの
これを踏まえると、もらえるだけありがたいですね

住宅手当のない外資系へ転職すると給料が下がるのか

状況はわかったけど、住宅手当のない外資系企業に転職しちゃうと、今の会社でもらえている住宅手当の分、給料下がってしまう?と疑問に思われるかもしれません。

たつの
転職先の外資系企業で住宅手当がないと、こんな不安もでてきますよね。

そのような場合は、今の企業で住宅手当があれば、転職先ではその住宅手当を含めた月額の給与を提示してもらえるように、転職の際に、事前に転職先の企業と交渉しましょう。

基本的には手当含めた現在の給与を考慮し、転職先からオファーがでます。

手当が転職先の外資系企業になくとも、その分は給与アップしてもらうことも可能です。

実際に、僕も以前勤めていた日本の企業に住宅手当があったのですが、その手当を含めた毎月の給与額をもとに、転職先の外資系企業での給与をアップしてもらえました。

外資系の気になるお金の話はこちらの記事で詳しく解説しています。

慶弔見舞金は一般的?

家族のお祝い事や不幸があった時に会社から支給されるお金です。

独立行政法人労働政策研究・研修機構の2017年企業における福利厚生施策の実態に関する調査によると、日本では、86.5%の企業で慶弔見舞金は導入されています(回答企業2,809社)。

慶弔見舞金がもらえる企業の割合のグラフ
出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構 2017年企業における福利厚生施策の実態に関する調査

外資系企業における導入率のデータはありませんが、僕の外資系企業にも用意されているので、他の外資系企業においても一般的な制度と思われます。

有給休暇は十分にある

外資系企業の休暇について、みていきましょう。

有給休暇の付与は法的日数よりある企業も

毎年の有給休暇(以下、有休)の付与日数は日本の労働基準法で定められているため、外資系企業と日本の企業とで違いはありません。

継続勤務年数に応じて、年間10~20日の有休の付与が一般的ですが、一部企業では、プラス数日間をさらに上乗せして有休を付与している外資系企業もあります。

有給休暇は取得しやすい?!

外資系企業では有休の取りやすさがイメージとしてあるかもしれませんが、実際はどの程度毎年、有休が消化されているのでしょうか。

独自に採用情報から取得できた12社の外資系企業の有休取得日数の平均は13.6日です。

また、厚生労働省の令和2年就労条件総合調査 労働時間制度によると、調査企業の平均の有休付与日数18.0日に対し、平均の取得日数は10.1日でした。

有給休暇の平均取得日数の外資系と日本企業の違いを表すグラフ

独自の調査結果の外資系企業の13.6日の有休取得日数は、厚生労働省の調査と比較して、やや多い傾向(有休を取りやすい)です。

ただし、この13.6日という数字は、各企業の2017~2020年のいずれかの年の実績で、採用情報から調査できたのが12社だけのため、ご参考までです。

慶弔休暇も一般的?

家族のお祝い事や不幸があった時に取得できる休暇です。

独立行政法人労働政策研究・研修機構の2017年企業における福利厚生施策の実態に関する調査によると、日本では90.7%の企業で慶弔休暇が導入されています。

慶弔休暇を取れる企業の割合のグラフ
出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構 2017年企業における福利厚生施策の実態に関する調査

慶弔見舞金と同様に外資系企業においても、慶弔休暇は一般的な制度と思われます。

企業独自の休暇

そのほかの外資系企業の主な有給休暇を列挙しました。

病気休暇 自身の体調不良の時に取得できる休暇
ファミリーケア休暇 家族の介護や世話をするために取得できる休暇
介護休暇 家族の介護や世話をするために取得できる休暇
頭痛休暇 頭痛で就業が難しい場合に取得できる休暇
生理休暇 生理で就業が難しい女性が取得できる休暇
有給の育児休業 通常、育児休業は無給でその代わりに健康保険から一定額が支給される法的な制度ですが、一部の企業では、数週間は有給で育児休業を取得できる制度
クリスマス休暇 クリスマスに取得できる休暇
バースデー休暇 自分の誕生日に取得できる休暇
リフレッシュ休暇 仕事の疲れを癒すために、一定の勤続年数を超える社員に付与される休暇
ステップアップ休暇 自分の成長のために使う休暇
サバティカル休暇 社員が自らのキャリアや働き方を見つめ直すための2-3ヶ月の休暇
ボランティア休暇 ボランティアをするために取得できる休暇

※企業によって休暇の定義が異なります。

上記の通り、企業によって、働きやすさを意識した様々な休暇制度があります。

病気休暇や家族の面倒をみるために取得できるファミリーケア休暇・介護休暇は、特に社員の働き方の多様性を受け入れ、社員が働きやすいように作られた休暇です。

生理休暇については、労働基準法第68条に「使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない。」と規定されていて、そもそも女性には休暇を請求する権利があります。

会社によっては、リストしたように有休として生理休暇を用意している企業もあります。

退職金はあるけど退職一時金は・・・

外資系企業では、日本の企業でよく導入されている、退職時に退職金を一括で支給する制度(退職一時金)はあまりありません。

その代わり、企業型確定拠出年金と呼ばれる企業が掛金を毎月積み立てて、従業員が運用する制度が導入されていて、将来、年金として受け取ることができます。

独自に行った調査では、採用情報からデータが得られた65の外資系企業のうち、81.5%の53社で退職金制度がありました。

退職金制度がある外資系企業の割合のグラフ

退職金制度がある53社のうち、ホームページ上で確認できた退職金制度の形態としては、企業型確定拠出年金が16社で最多でした。

退職金についての詳細は、『外資系企業に退職金がないってホント?日本の実情をまじえて解説』でわかりやすく解説しているのでよかったらぜひ。

自己啓発支援は有用

外資系企業では、社員の英語などのスキルアップを後押しするために、一部学習費用を企業が負担する制度を導入しています。

独自に行った調査では、採用情報からデータが得られた65の外資系企業のうち、確認できた企業だけでも、約32%の21社で自己啓発費の補助を行っています。

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外資系企業は、入社時に英語が堪能でなくても入社が可能です。

そのため、入社後に本格的に語学力を磨こうとする人が多いので、こういった自己啓発費用の金銭的援助はスキルアップのモチベーションにもつながりますし、転職先の外資系企業に自己啓発支援があるのであれば、積極的に活用したいところです。

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実際に僕も会社の自己啓発支援を利用し、英会話の費用を補助してもらいました。

選択の自由度が高いカフェテリアプラン

外資系企業もこのカフェテリアプランを用意している会社があります。

カフェテリアプランは、一定額のポイントを社員に支給し、社員はそのポイントを専用の福利厚生サイトで自由に使用できる制度です。

家電や日用品の購入、旅行、健康診断のオプション検査費用の支払いなどの幅広いサービスに対してポイントを使用することができるため、社員個人のサービス選択の自由度は高いです。

日系、外資系企業にかかわらず、企業が以下のような福利厚生代行サービスを利用し、カフェテリアプランを設けています。

代表的な福利厚生代行サービス

イーウェル「WELBOX」

JTBベネフィット「えらべる倶楽部」

ベネフィット・ワン「ベネフィット・ステーション」

リソルライフサポート「ライフサポート倶楽部」

リロクラブ「福利厚生倶楽部」

経団連の第64回福利厚生費結果報告によると、2019年度のカフェテリアプランの導入企業の割合は17.1%です(回答企業数608社)。

カフェテリアプランを導入している企業の割合のグラフ
出典:経団連 第64回福利厚生費結果報告

カフェテリアプランを導入するためには、もちろん企業がサービスの導入費用を負担する必要があるため、同調査より、従業員数が1,000人以上の会社規模の大きい企業での導入が全体の80%を占めています。

この傾向から、外資系企業でも同様に、日本の従業員が1,000人以上の規模の会社では、このカフェテリアプランを導入している可能性が高くなるでしょう。

ちなみに、企業が上記の福利厚生サービスを導入していると、ホテルや旅館などの宿泊施設や街中のお店で割引や特典がもらえるサービスも付帯してくるので、お得に宿泊できたり、買い物できたりします。

その他の福利厚生

独自の外資系企業の採用情報の調査で、そのほかにも企業独特の福利厚生があったので、ご紹介します。

育児 保育施設補助
一時保育補助
ベビーシッター補助
医薬品・医療 医薬品の薬剤費補助
医療費・歯科治療費補助
眼科・歯科の保険適用外治療の補助(コンタクト・眼鏡購入、インプラント)
食事・健康 無料朝食
社内マッサージ
通信 携帯電話回線費支援
インターネット利用補助制度
その他 高等学校卒後教育奨学金

企業によって、社内に保育園を構えて、社員の育児サポートに力を入れているところもあれば、費用がかさむ医療費、眼科・歯科治療費の補助で社員の健康管理に力を入れているところなどもあり、三者三様です。

最新の福利厚生の情報を入手する方法

気になる企業の福利厚生を知りたい場合は、転職エージェントに登録し、求人情報をもらいつつ確認しましょう

その理由をあげると、福利厚生に関する情報は企業の採用ページで公開されていますが、細かい内容まで全て公開されていない場合があるからです。

また、転職エージェントは企業の採用担当者と繋がっているので、福利厚生まで把握しているケースが多いです。

一部のエージェントはむしろ全然企業情報を把握していないところもあるので注意してください。

以下の3社は僕が実際に利用してわかった外資系企業への転職に強いおすすめの転職エージェントです。

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特にJACリクルートメントは、転職社を支援するコンサルタントが直接企業の採用担当者と面識があって会社の情報を熟知しています。

なので、企業情報について詳しく知りたいのなら、JACリクルートメントには確実に登録してください!

シチュエーション別の外資に強い転職エージェントを知りたい場合は、『外資系転職に強いおすすめ転職エージェント11選【外資社員が徹底解説】』を参考にしてください。

まとめ:外資系企業は諸手当はあまりないけど全体的に悪くはない

ご覧いただいたように、住宅手当や借り上げ社宅などがなかったり、外資系企業は住宅関連費用の支援がそこまで手厚くない印象です。

しかし、休暇制度が十分に整えてあったり、カフェテリアプランの導入などで、外資系企業の福利厚生は決して悪くないと思います。

福利厚生の内容は会社ごとに異なるので、気になる福利厚生の有無は、希望の企業の採用情報で確認することをおすすめします。

JACリクルートメントは求人紹介をしてくれるコンサルタントが直接企業を訪問して、企業の文化や風土、事業戦略までも詳しく把握しているので、まずは相談してみるのがよいでしょう。

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  • この記事を書いた人

たつの

外資系企業で部下なしマネージャー|外資での勤務経験は7年以上。純ジャパ、海外留学・在住経験なし、初めての海外旅行は25歳。英語が全くできない状態から独学で学習を重ね、ビジネス英語を習得。その英語力を活かし、グローバルな環境で活動中。これまで利用した転職サイト・エージェントは20社以上。FP2級。外資転職に関するご相談はお問い合わせフォームへ

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